徒然只野日記

つれづれなるままの日記です

「凍りのくじら」を読む

凍りのくじら (講談社文庫)

凍りのくじら (講談社文庫)

 
 あらすじ

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う一人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき―。

感想

★★☆

同著者の『スロウハイツの神様』が面白かったので以前からちょっと気になっていた『凍りのくじら』を読んで見ました。

 

う~ん、ちょっと私には合わなかったですね…。
主人公(女子高生)が人を見下したような考え方の持ち主で、傲慢というよりもなんかこぅアンニュイな感じの人で、話も全般的に曇り空のようなどんよりとした雰囲気です。そして主人公とその元彼の話が多めにあるのですけれど、この2人が性格的に好感が持てるタイプの人物像ではないので、読んでいてちょっと疲れてしまいました。

 

最後は希望を感じる終わり方ではありました。主人公の理帆子の孤独感に共感できればもっと面白く読めたかもしれないですけれどね。
万人受けではなく、好き嫌いが分かれそうな物語であるとは思います。