徒然只野日記

つれづれなるままの日記です

「あれか、これか――「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門」を読む

あれか、これか――「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門

あれか、これか――「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門

 
 あらすじ
MBAスクールで10年以上「ファイナンス」講座を担当し、
国内トップの企業価値評価機関を立ち上げた著者が書いた、
あなたの人生に役立つファイナンス入門書の決定版!
感想

★★★★

「ファイナンス理論」というのが、今までの自分の考え方とは違う考え方だったので、非常に興味深く読めました。

この本で教えてくれるファイナンス理論は、株とか投資だけに当てはまる考え方ではなくて、日常的生活での選択の価値判断基準を教えてくれます。
なので株とか投資とかやってない人でも役に立つ本です。

 

初心者向けでとても読みやすいのですが、後半には入門書にしてはちょっと難しいなと思う所もあったので、後半難しいと感じたらざっと流し読みでもいいかなと思います。今までファイナンス理論とかに触れていなかった人には後半読まなくても充分読む価値あるかと思います。

 

私が面白く感じたのが、ファイナンス理論的な考え方だと、現金が最も資産価値がないもの、なのだそうです。ちょっと極端に言えば現金は無価値とすら言える。
では何が大事なのかというとキャッシュ・フロー、あるものが生み出すお金の量(稼ぐ力)が大事である、という。つまり箪笥に貯金していてもそこからはお金は1円も増えることはないから、ファイナンス的には最も価値が低い資産、ということになる。

モノの価値は「将来生み出すキャッシュフローの総額」――これがファイナンスの価値の考え方だ

それ以外にも、「お金の出費は全て投資とみなされる」とか「預金は最も損な投資」とか「今日の100円は明日の100円より価値がある」みたいに、へーなるほどねーと思うようなお金や価値に関する話がたくさんあります。

 

ただしこの本にも書かれてますが、ファイナンスを学ぶとお金持ちになれる、という話ではないです。ついつい現金を最重要視で見てしまう現金至上主義という呪縛を解き放ってくれるのが「ファイナンス理論」なのだそうである。

 

お金や物の価値、というものに興味がある人にオススメの本です。