徒然只野日記

つれづれなるままの日記です

「小説 ガーリッシュ ナンバー2」を読む

小説 ガーリッシュ ナンバー2

小説 ガーリッシュ ナンバー2

 
 あらすじ

端役ばかりの現状から抜け出すべくヒロイン役のオーディションに挑戦した千歳。しかしライバルには今をときめく売れっ子声優、そして同じ事務所の友人の姿も―!世を舐めきった新人声優・千歳も、ついにやる気を出す時が来た!?

感想

★★★★

アニメは未見。1巻がアニメの前日譚だと思っていたら、1、2巻含めて前日譚だったのですね。

前巻は千歳のクドさがウザくてちょっとうんざりとしてしまいましたが、今巻はそれが抑えられていてよかったです。

お話もまた大きなドラマチックな出来事とかはないのですけれど、八重との仕事と友情の場面や、初めてモブではない役をとるために頑張ったり凹んだりする千歳はなかなか良かったです。

声優業界は大変そうだなぁと改めて思いました(笑)

 

今のところ凄く好きになったキャラとかがいないので、アニメをみるかどうかがちょっと悩みどころなんですが、ここまできたら乗りかかった船なので、1度は観ようと思います(笑)

 

「灰と幻想のグリムガル level.12 それはある島と竜を巡る伝説の始まり」を読む

灰と幻想のグリムガル level.12 それはある島と竜を巡る伝説の始まり (オーバーラップ文庫)

灰と幻想のグリムガル level.12 それはある島と竜を巡る伝説の始まり (オーバーラップ文庫)

 
あらすじ

オルタナに戻るべく、ハルヒロたちは山だらけの敵地を突き進んで海を目指す。冒険に次ぐ冒険の末、ようやく辿りついた海辺には一隻の船が乗り上げていた。様子を窺うハルヒロたちの前に、なんと付け髭をつけた少女が現れる!「あたしはモモヒナ!であーる!名を名乗れーっ!」謎の海賊(?)モモヒナとの出逢いに導かれ、大昔から竜が住まうというエメラルド諸島へと向かうハルヒロたち。到着した一行を待ち受けていたのは、その竜に襲われて大混乱に陥っている海賊の楽園だった―!?灰の中から生まれた冒険譚が、舞台を海に移し新たな物語を紡ぐ。

感想

★★☆

グリムガルはけっこう好きなほうの小説なのですが、今巻はさすがにちょっと面白みには欠けたかなぁと。

 

今まで重苦しいところが多かったので今巻は箸休め的な感じとして、ややお気楽な感のする冒険物語をやったのかと思いますが、正直なところ本筋とはあまりにも関係ない話だったので、なんというか、ワクワクするものがなかったですね。

 

どうやら別作品の「大英雄が無職で何が悪い」とオーバーラップしているらしいのですが、上記が未読な私にはその良さなどは伝わらないですからねぇ。逆にそれをしてしまったために特徴的で変キャラであるはずの「モモヒナ」がなんだか中途半端な立ち位置になって、なんだったんだこのモモヒナという登場人物は?という違和感が生まれてしまったくらいです。

 

グリムガルのあの生きるか死ぬかのギリギリ感はけっこう好きなので、次巻はそろそろ話の展開を進めていって欲しいなと願います。

 

「ノーゲーム・ノーライフ 10 ゲーマー兄妹は過去(ツケ)を払わされるようです」を読む

あらすじ

ゲームで全てが決まる世界“ディスボード”―内乱により玉座を追われた空と白は悠々自適にお薬屋さんを経営していた。人類種全権代理者として辛くも保たれていた社会的存在価値も失った二人を訪ねるクラミーの冷たい視線を他所に、位階序列八位『地精種』の手紙が届く。それは異世界人の二人に誰かが問うべきだったこと―「…テメェの戦場からなんで逃げたァ?」―世界から逃げ出し、なお逃れられない“過去”の清算を迫る言葉と…そして!「さあ殴り合おうぜ!?テメェの“魂”を聴かせてみな、貧乳好きがァ―ッ!!」おっぱいの趣味を問う咆哮だった―ッ!?大人気異世界ファンタジー、第10弾!!

感想

★★★

相変わらず分かったような分からないような、やっぱりよく分からない世界観と物語ですね。

ただでさえちょっと理解がしづらい世界観なのに独特のレトリックというか言い回しで余計に分かりづらくなっちゃってるところがなぁ。まぁそれがこの小説の特徴なのでしょうから、これがダメな人は10巻まで読んでないでしょう(笑)。

 

以前からも下ネタはちょこちょこ入ってましたが、今巻は巨乳貧乳論争で下ネタがメインといってもいいような話で、私的にはこういう下らないのは大好きです。大好きなのですが、これを話の中心にもってこられるとちょっとクドさを感じちゃいましたかね。

ちょっとネタに走りすぎた感はありますが、褐色ロリ鬼っ娘とか巨乳のクラミーとか楽しかったです。人には勧められませんが(笑)

 

「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の自称図書委員I」」を読む

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員I」

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員I」

 
あらすじ

約二年間の眠りから目覚めたローゼマイン。周囲の変化は大きく、浦島太郎状態に不安がいっぱい。けれど、休む間もなく、貴族になるための学校「貴族院」へ入学する。
そこは魔力の扱いや魔術具の調合を教えられ、領主候補生は領主として領地を治めるための魔術を学ぶ場。個性的な教師や他領の子供達と一緒に寮生活をしながら、成長を目指す――――はずが、院内に大型図書館があるとわかって大変。王族も領主候補生もほぼ眼中になく、ローゼマインは図書館へ突き進むのだった!

感想

★★★★

新章に入りましたね。

貴族院の図書館入りたさにローゼンマインが暴走しはじめる。鼻先に人参をぶらさげた馬のごとく!

やっぱりマインは暴走してこそのマインだね!

今巻は、今後事件になっていきそうな感じがにおわされただけで基本平和にすすみましたが、嵐の前の静けさという感じです。次巻嵐がくるのか、楽しみにしてます

 

「忍物語」を読む

忍物語 (講談社BOX)

忍物語 (講談社BOX)

 
 あらすじ

“たまには縁もゆかりもない女子を助けてみるのも乙だろう”
直江津高校の女子生徒が、相次いで失踪する事件が発生した。
ミイラ化した状態で発見された少女達の首筋には、特徴的な傷痕があって――?
大学一年生になった阿良々木暦は、犯人を突き止めるべく走り出す!
〈物語〉シリーズモンスターシーズン、開幕!

感想

★★★

犯人の吸血鬼はだれだ、みたいな感じのミステリー形式で物語は進んでいきますが、正直なところ推理に関してはあんまり興味がわかなかったです。

なんでも知ってるお姉さんも、なんでも知っちゃうと推理にならないから、今巻では少しだけ知ってるお姉さんになってましたね(笑)

そんな推理なんかより、スーサイドマスターをもっと登場させて喋らせて動いてもらいたかった。

 

10年以上続いた化物語シリーズ。モンスターシーズンの開幕といっていますが、さすがにもうまだ続けるのかという感じがしてきちゃって、まぁ実質本編としては『終物語』で終わりなのでしょう。私のなかでは『恋物語』で終わりと思ってますが。

あとはもうファンブックみたいな感じで、キャラクター同士のやりとりや、あの世界観の雰囲気を楽しむ小説なんでしょうね。

 

「Re:ゼロから始める異世界生活13」を読む

Re:ゼロから始める異世界生活13 (MF文庫J)

Re:ゼロから始める異世界生活13 (MF文庫J)

 
あらすじ

予期せぬ形で第二の『試練』と向き合わされ、地獄のその先の光景を知ったナツキ・スバル。己の罪を知り、救いを求めた魔女の本性に裏切られ、打ちのめされたスバルを取り囲むのは大罪の名を冠する六人の魔女と、それらを滅ぼした最後の魔女だった。激昂と慟哭の果てに、救いたいものを救えないナツキ・スバルの心は摩耗する。だが、どん底に突き落とされたスバルの下へ、一人の友から最後の希望が差し伸べられる。

感想

★★★★

スバルきゅん反撃のターン開始ですね。
前巻まではもうスバル君が可哀相で見ていられないくらいだったので、やっとの巻き返しでなかなか熱い展開を見せてくれました。ガーフは悪い奴じゃないと思ってたぜ!オットーの意外な男気も良かった。

さて聖域編も後半に入ってきたと思いますが、とはいってもバルスはまだまだ苦労するんでしょうね笑。次巻も楽しみにしています。

 

「蜘蛛ですが、なにか? 8」を読む

蜘蛛ですが、なにか? 8 (カドカワBOOKS)

蜘蛛ですが、なにか? 8 (カドカワBOOKS)

 
 あらすじ

神化によりスキルとステータスを失った「私」。蜘蛛だった下半身も人間の足に変わり、力も体力もスキルもなーんにも無い、一般人以下のお荷物状態になっていた。そんな魔王一行が目指すは、極寒の魔の山脈。そこで予期せず、転生者と感動の再会を…って、襲われてるぞ「私」!?寒さで既に虫の息なのに、狂戦士と化した鬼人の襲撃に遭い、しかも最強のボディガードである魔王とはぐれてしまって…あれ。これって大ピンチ?

感想

★★★☆

弱体化しちゃったから蜘蛛子の活躍とか少なくて淋しかった巻ではありますが、吸血っ娘のヤンデレ化とか面白かったです。

今回はちょっと悲しいお話でしたねー
読み終わったあと少しやりきれない思いになってしまいました。

まぁ次巻はまた楽しくなっていってもらいたいかな。

 

しかしちょっと思ったのですが魔族領に向かうのに二年も旅をするなら、魔王ちゃんがみんなを担いでスキル空間機動で空飛んで行けばいいんじゃないかと思うのですけれど、それは出来ないんですかね(笑)

 

「十字軍物語2」(塩野七生)を読む

十字軍物語2

十字軍物語2

 
 あらすじ

第一次十字軍の奮闘により、聖地イェルサレムに打ち立てられた十字軍国家。だが、イスラム側に次々と現れる有能なリーダーたちによる猛反撃を前に、防衛の側に回ったキリスト教勢力は、苦境に立たされることになった。ヨーロッパから神聖ローマ帝国皇帝とフランス王が参戦した第二次十字軍は古都ダマスカスを攻めるも、なす術なく敗走。孤立した十字軍国家を束ねる若き癩王は、テンプル騎士団と聖ヨハネ騎士団の力を借りながら総力を結集し、ジハードを唱えるイスラムの英雄サラディンとの全面対決を迎えることになった―。

感想

★★★★

前巻のあらすじ感想らはこちら

tadanodiary.hatenablog.com

今巻の第二巻では、聖堂テンプル騎士団や聖ヨハネ騎士団(病院騎士団)の誕生や、第二次十字軍とその後の十字軍国家イェルサレム国防衛のお話がメインです。

 

前巻の第一次十字軍ほどエキサイティングな展開とかではなかったですが、イスラムの英雄サラディンとか、癩(らい)を患い余命幾ばくもないのに最後まで王として戦い続け、味方からも敵からも尊敬された癩王ボードワン四世など、興味深いお話がたくさんです。

 

宗教戦争だからもう勝っても負けても凄惨な結果となることが多いのに、イェルサレム最終戦ではサラディンの男気あふれる武士道的精神がまた心に残ります。

 

さて次巻は「十字軍物語」の最終刊。花の十字軍と呼ばれる第三次十字軍がメインとなるのでしょう。私はこの結果とかを全然知らないので、中二病心を揺さぶる獅子心王の異名があるリチャード1世とサラディンの対決、非常に楽しみにしています。

 

「ようこそ実力至上主義の教室へ 7.5」を読む

ようこそ実力至上主義の教室へ 7.5 (MF文庫J)

ようこそ実力至上主義の教室へ 7.5 (MF文庫J)

 
 あらすじ

過去の呪縛から救ってくれた綾小路のことを意識するようになってしまった軽井沢恵。そんな彼女に、友人の佐藤麻耶から綾小路とのクリスマスデートについて相談が持ちかけられる。さらに同時に綾小路からも、佐藤について知っていることを教えて欲しい、と軽井沢に連絡が!?綾小路の行動は純粋な異性への興味のためのものなのか、それとも佐藤を利用するためのものなのか。「あーもう!何なのよあいつはあ!」クリスマス目前、軽井沢のモヤモヤは止まらない。一方、綾小路は新学期に向けて複数の人物と接触。一之瀬帆波のウィークポイント、新生徒会長・南雲雅の抱える闇、新たな情報は今後の波乱を予期させるもので―!?

感想

★★★★

この「よう実」ですが、最初のころはあまり面白いとは思っていなかったのです。

主人公の綾小路清隆はダークヒーローという感じなのですが、ヒーローというほどカッコイイ役柄ではなく、暗くて無愛想で裏で暗躍するタイプでしたので、好きにはなれませんでした。
でもまぁ巻が進んでいくうちに清隆や他の生徒たちのキャラも立ってきて、どんどん面白くなってきましたね。
まぁそれでも綾小路清隆は好きではありませんが(笑)

 

今巻は番外編ということでか今までより恋愛要素が多めの巻ではありましたが、軽井沢恵がヒロイン枠に入ってくるとは、彼女が登場した最初のころからすると想像もつきませんでしたね。というか最初にヒロインかと思っていた堀北鈴音は逆に全く恋愛に発展する様子などないし、色々と裏をかかれる小説です。
まさか軽井沢恵を可愛いと思える日がこようとは、こういう予想外な成長をしてくれるキャラがいるのが長編物語の醍醐味ですよね。

 

さて次巻は生徒会とかも関わってきてまた複雑になってきそうですが、清隆の陰湿な暗躍っぷりと恵ちゃんのニューパートナーの活躍を楽しみにしております。

 

「りゅうおうのおしごと! 8」を読む

りゅうおうのおしごと! 8 (GA文庫)

りゅうおうのおしごと! 8 (GA文庫)

 
あらすじ

「そうだ。京都へ行こう」順位戦が終わり、プロ棋界は春休みに突入した。八一はあいを伴って京都を訪れるが、しかしそれはデートでも慰安旅行でもなかった。『山城桜花戦』―女流六大タイトルの一冠を巡る戦いを見守るため。挑戦者の月夜見坂燎と、タイトル保持者の供御飯万智。「殺してでも奪い取る」「…こなたはずっと、お燎の下なんどす」親友同士の二人が撃突する時―八一とあいは女流棋士の葛藤と切なさを知る。春の京都を舞台に、華よりもなお華やかな戦いが繰り広げられる秘手繚乱の第8巻!

感想

★★★

将棋と幼女の小説「りゅうおうのおしごと!」第八巻。

 

今巻を一言でいうと…

 

残念。

 

残念と言うか、もったいないと言うか、なんでこんなことをしちゃったのという割り切れない思いになる一冊でした。

 

供御飯万智 vs 月夜見坂燎

 

この2人の女流タイトル戦がメインで、2人とも好きなキャラだっただけに非常に期待していて、そして実際この勝負はとても良かっただけに、合間に挟まれる短編読み切りはページをムリヤリ増やすという意図しか考えられなくて、それが非常に残念でした。

その短編も書き下ろしではなく既出のもののようで、私は初めて読むからまだマシでしたが、すでに内容を知っている人だったら余計に腹立たしく感じるでしょうね。短編の内容もほとんど中身がない話だったし…。

 

本編の合間に短編を挟むなんてことをするくらいなら、最初から短編をあつめた番外編として出してほしかった。短編なんかでお茶を濁さず、供御飯万智と月夜見坂燎の話をもっと深く掘り下げてほしかった。
商業的な理由があったのかもしれないですけれど、やっぱりファンとしては残念です。

さて、今巻はちょっと残念な結果ではありましたが、それは「りゅうおうのおしごと! 」が大好きなだけに残念に思ってしまうのであって、次は渾身の本編を期待したいと思います。